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裁判・仲裁・調停

「交渉・調停・仲裁」

アメリカ 弁護士 法律事務所 法律 交渉・調停・仲裁争いは、職場で、家庭で、それにマーケットでも、毎日起こっています。一日の内に、約束されていたはずの昇進について上司と争い、離婚した妻と子供の養育について争い、過剰請求で電話会社と争い、そして、隣との境の塀をどちらが修理するかと争うかもしれません。状況によっては、これらの紛争の一つ一つが、裁判所に辿り着く羽目になる可能性があります。

しかし、訴訟は、時間がかかって高くつきます。その過程で人間関係にひびが入る可能性もあります。子供の養育を一緒にしていかなければならない離婚した両親に、これからも隣に住み続ける近所同士に、それにこれからも一緒に働く同僚同士に、それぞれ悪影響をもたらします。争い(大小を問わず)は、往往にして裁判所に頼らずに、交渉、調停、又は仲裁を通して迅速、廉価、そして友好的に解決できます。紛争解決のこういった過程を、詳しく説明しますが、紛争を解決するための一番良い方法を教えてくれるのは弁護士です。

交渉

2人以上の人が集まるときはいつでも、自分の希望をかなえるための取引の交渉が始まります。毎日大勢の人が交渉しています。交渉には、大変柔軟性があります。当事者は、思う存分問題について交渉できて、合意できなければ、大した時間またはお金を使わずに、単純に止めていいのです。

2人の交渉が上手くいけば、合意内容を正式に契約として残しておきたいでしょう。たとえば、給料を話し合う雇用交渉であれば、労使はたいてい合意内容を書面にします。そのような同意書は、通常法的に有効です。すなわち、当事者の一方が契約の規定を遵守しなければ、他方の当事者は、合意内容を強制するか、又は金銭的賠償を受けるために相手方を訴えられるのです。弁護士は、上手く交渉した後に合意内容を正式なものにする手伝いができます。

上手くいった交渉が全て、契約書になるのではありません。たとえば、あなたが自転車を店舗又は青空市で買おうとしていれば、価格の交渉をしてお金を払い契約書に署名せずに、自転車に乗って帰るでしょう。同様に、オフィスビルのテナントが近くのコーヒーショップと10%の割引について交渉するのであれば、契約は多分不必要でしょう。

交渉は、紛争解決のために自然に起こる最初のステップです。当事者が交渉の主導権を握っているので、多様な解決方法があります。交渉するときは、他人の利益も考慮しながら、自分の権利に集中できます。さらに、揉め事について話合い、巻き込まれた人たちの人間関係も上手く保てます。

調停

調停は、中立な立場の第3者の(判決ではなく)助けを受けながらの交渉です。調停の過程で、当事者は中立の調停人の前でお互いに相対し、それぞれが紛争に対する自分の立場を主張します。その後、調停人はそれぞれの当事者と別々に相談し、合意出来るように話合いを調整します。調停人は、話合いで各当事者の利害関係に焦点があたるようにします。しかし、最終的には両当事者に合意するかどうかの決定権があります。

調停は、訴訟よりも廉価で迅速であり、さらに、伝統的な裁判よりも和解の機会がより多く提供されています。調停は、両当事者のどちらにも有益となる解決方法を提供します。たとえば、隣同士のルイスとスティーブが倒れた木について揉めているとしましょう。木は当初彼らの土地の境界線に立っており、そして、それが倒れて、スティーヴの家に損害を与えました。スティーブはルイスを、スティーブの家の修理費用の半分の額5,000ドルで訴えます。スティーブとルイスが裁判所で争うならば、裁判官は判決を下します。裁判官の判決の内容次第で、スティーブが、5,000ドルか、5,000ドルより少ない額か、又は全くもらえないかが決まります。その一方、調停では、スティーブとルイスは、両者ともに納得でき相互に合意できる内容の解決方法を探ります。一緒に修理するとか、又は費用を折半するとかに同意できるかもしれません。両方とも納得できる結論に達することができるならば、一方が勝ち他方が負ける裁判よりも、問題が終わったあとの両者の関係はずっと良いはずです。

一般の紛争(職場の問題、近所の問題、家族の養育問題、及びビジネス上の問題を含みます。)の多くは調停できます。当事者の交渉の結果、暗礁に乗り上げたとき、時として調停で上手くいったりします。弁護士は、訴訟を提起する前に、調停を試すように提案するでしょう。時折、契約書では、契約上の全ての紛争は、調停人の調整を受けなければならないと規定しています。時々、問題が裁判となる前に、両当事者が合意に達するかもしれないという希望をもって、裁判官が調停を命じたりします。調停は、通常、自発的なプロセスです。あなたが調停を通して合意すべきかどうか判断しますが、調停人はあなたに合意するよう強制できません。

調停での合意書は、裁判所に提出もできますし、又は、当事者間だけの秘密にもできます。調停での合意のほとんどは、すべての契約と同様に強制力をもっています。すなわち、当事者は、相手方が遵守しない場合は、裁判所に合意内容を強制するように訴えられるのです。

当事者は、通常調停人の費用を負担しますが、無料又はスライド制の調停を提供しているコミュニティ・センターも多くあります。調停は第3者のかかわりが必要なので、単なる交渉より費用がかかりますが、仲裁又は訴訟よりははるかに安く済みます。

仲裁

仲裁において、紛争の当事者は、中立の第三者(仲裁人)による私的審理に同意します。当事者は、前もって、仲裁審理と仲裁人の選択において適用される規則について同意できます。

仲裁審理では、仲裁人は当事者間の紛争の詳細を聞いて、提示される全ての証拠を考慮して、判決を出します。拘束力のある仲裁においては、仲裁人の判決は、12ヵ月以内に裁判所に提出されます。裁判所はそれを追認し、判決は裁判所の命令になります。もし、誰かが判決を拒否するならば、法廷侮辱罪が適用されて、罰金が科されるか又は収監されます。拘束力のある判決からの控訴は非常に限られた状況(例えば、仲裁人が明らかに偏見を持っていた場合。)で許されるだけです。拘束力のない仲裁において、仲裁人の意見は単に助言にすぎず、当事者がその意見を尊重するか、紛争を訴訟を通して解決するか、別の条件で解決するかは自由です。

通常、仲裁の両当事者には、彼らの代理をする弁護士がいます。仲裁人はプロセスを調整して(それは裁判と酷似しています)、裁判官に酷似した役割として、結論を出します。仲裁人の最終的な判決は、審理での全ての当事者の証拠と証言に基づきます。当事者が合意に達する義務がない調停と違って、仲裁人は判決を出せます。公判と違って、仲裁は非公開の私的な法廷で開かれ、当事者は結果を秘密にできます。この秘密性により、判決はその特定の紛争にのみ適用されて、その後万一同一の事実関係で争われる案件があったとしても、先例としての効果は全くありません。仲裁は、こうした特長があるため、多くのビジネス関係者にとって魅力的な紛争解決手段となっています。

弁護士は、仲裁に関する詳細な情報を提供し、あなたの紛争を解決する適切な手段かどうか教えてくれます。

(2006年夏)

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